ミニチュアシュナウザーの性格を端的にまとめるならば、
「飼い主に対しては永遠の子犬。よそ者には警戒心をもち勇敢」。
飼い主の前では天真爛漫で、いつもご機嫌。
持ち前の好奇心も発揮して、常に瞳を輝かせ楽しそうに暮らしています。
人の気持ちを汲み取るのが得意な上、
スタンダードシュナウザーから受け継いだ状況判断能力にも優れています。
小学生並みの知能を備えている、と称(たた)えられるほど。
ところがあまりにも人の心に近いため、
飼い主がとてつもなく落ち込むようなことがあると、
飼い犬まで食欲をなくし、いつもの快活さが息を潜め、
すっかり元気なく落ち込んでしまうことも。
飼い主の体だけでなく、心にも常に寄り添って生きていく犬なのです。
心を読むといえば、犬が嫌いな人、いじめようとする人を察知するのも得意。
そういう輩(やから)には断固立ち向かい、
その様はまるで「犬猿の仲」となることも。
こういう時のミニチュアシュナウザーは頑固です。
初対面からフレンドリーなミニチュアシュナウザーもいますが、
多くは相手となじむまでに多少時間を要します。
けれどもひとたび警戒心がとかれれば、
人でも他の犬でも動物でも、うまくやっていけることがほとんど。
元は小獣退治犬ですが、躾次第でウサギやハムスター、小鳥などと
共に暮らすことも不可能ではありません。
むしろ「家族」を守るため、カラスや野良猫を追い払ってくれるほどです。
ここ数年前まで日本でもテリアに分類されていましたが、
ミニチュアシュナウザーには「テリア気質」とよく言われる
気の強さ、癇の強さはあまり気にならないはずです。
けれども小型犬にありがちな負けん気の強さが際立つ子がしばしば。
実際のところ「ワイヤーコートのミニチュアピンシャー」と
言ったほうがピンとくる個体もいるほどです。
寡黙そうな外見に見合わず、意外と吠えたり鳴いたりすることも多い犬です。
これは運動不足や愛情を求めるストレスからくる場合も多いもの。
躾も大事ですが、ミニチュアシュナウザーが豊かな「心」を持つことを理解し、
ストレスと躾の境目を把握することが必要となります。
ミニチュアシュナウザー
マルチーズ
シーズー
パグ
ジャックラッセルテリア
ミニチュアシュナウザーといったら、名前の由来にもなったこのヒゲ。
それに眉毛も…となると、どんなにぴっちぴちの若い女の子でも、
一見すると立派な「おじいさん」。
毛質がワイヤーの犬種は多々ありますが、
ミニチュアシュナウザーほど「おじいさん」がピッタリくる犬も他にはいません。
もっともこのヒゲも眉毛も、
別に年齢(&性別)詐称のために伸ばしているわけではありません。
使役犬時代にさかのぼると、追い詰められたネズミの
「窮鼠猫を噛む」から口や目を守る働きをしていたのです。
見た目もユニークで実用的。
正にこれぞ一石二鳥ですね。
最近ではあえて古典的なシュナウザーカットをせず、
様々なスタイルを楽しむ飼い主さんもふえています。
同様に断耳、断尾も行われなくなってきました。
特に断耳はしない方向にあり、
むしろ昨今ショー以外で断耳をした犬を見かけなくなっているほどです。
元はといえば使役犬時代、駆逐対象獣にかまれたりすることがないようにとの
配慮もあって切られていた耳と尾。
けれども動物愛護の観点から残酷だとの声が高まり、
それに賛同するかたちで行われなくなってきたのです。
とまあ、建前はそのようですが。
実際はパタパタお耳にフリフリ尻尾の方が
愛らしいと感じる人の方がたくさんいるからではなかろうかとも思ったりもして…。
長い首につらなるボディは、体高と体長がほぼ等しい、見事なスクウェアタイプ。
長さは30〜35センチとされており、大人のひざたけくらいです。
手足は長くもなく短くもありません。
体重はJKCではオスメス共に4〜8キロとされています。
このとおり小柄ですが、その持久力たるや目を見張るもの。
けれどもそれも、広い農地をネズミなどを追って
駆け回れる能力を与えられた犬だから、と思うと納得です。
気候の変動や地形の変化に対応しやすいよう、
ミニチュアシュナウザーの被毛は
プラッキングやストリッピングと呼ばれる処理が人為的に行われてきました。
今はペットとして飼育する場合あまり行われませんが、ショーの世界では健在です。
抜け毛が少なく、おまけに犬独特の体臭が少ないのも
ミニチュアシュナウザーの大きな魅力のひとつとなっています。
ポメラニアン
ヨークシャーテリア
柴犬
フレンチブルドッグ
コーギー
映画の主役に大抜擢!
2009年、アメリカで製作された映画では、
ミニチュアシュナウザーがヒーローをつとめています。
その映画のタイトルは「Hotel for Dogs」。
賢いホワイトのミニチュアシュナウザーが、
人間の姉弟と共に、野良犬たちのために大活躍するストーリーです。
余談ですが、アメリカではミニチュアシュナウザーに
ホワイトは認めていない団体もあります。
そう考えると、純白のミニチュアシュナウザーが
急にアウトローに見えてくるから面白いですね。
アウトローといえば、ディズニー映画のわんわん物語に出てくる野良犬トランプ。
彼の見た目はまさにソルトアンドペッパーのミニチュアシュナウザーそのものです。
トランプは野良犬仲間の中でも機転がきき賢いことで有名で、
一緒につかまった野良犬たちを保健所から逃がしてしまうほど。
日本のアニメ界でも長老役でミニチュアシュナウザーが登場したものがありました。
いずれにしても、この犬種の持つ賢さや行動力が際立っていて、
犬好きにはたまらない内容となっています。
また、持ち前の俊敏さと判断力などから、
アジリティー等の競技で好成績をおさめることも多いのです。
警察犬としては向きませんが、警察犬訓練では好成績をおさめることもしばしば。
多芸多能な犬なのです。
ミニチュアシュナウザーは芸能人や有名人にもファンが多い犬。
洋服や帽子、サングラスなどがやたらとキまるこの犬は、
一緒に歩いているだけで飼い主さんも洗練された素敵な人という印象をうけますね。
チワワ
ダックスフンド
パピヨン
ボストンテリア
ビーグル
ドイツが誇る名犬種、「シュナウザー」には3サイズあります。
もっとも歴史が古いのはスタンダードシュナウザー。
これを元にミニチュアシュナウザーもジャイアントシュナウザーも作り出されました。
スタンダードシュナウザーはそのずば抜けた危険回避能力、知性、大胆さから
「人間の頭脳を持った犬」とも呼ばれるほどの犬種。
実際に各国で高い評価をえて、牧羊犬や番犬のみならず、警察犬から救護犬、
しまいにや戦争時には伝令犬まで勤めた有能な犬なのです。
この犬種の長所をそのままに、
サイズだけを小型化するのに成功したのがミニチュアシュナウザーでした。
目的は農場や牧場の小動物退治。
広い敷地だけでなく厩舎のネズミを退治するのにも便利な、
もってこいの小型サイズが求められたのです。
通常犬種の小型化にはその種類の中で小型のものを選び出し、
それらを選択交配することによって作られるのですが、びっくり大胆ドイツ人。
なんと、小型化にはアッフェンピンシャー、ミニチュアピンシャーが使われたのです!
なんとも大胆な試み。
おかげで初期にはミニチュアシュナウザー同士の
両親から生まれた子犬なのに見た目はバラバラ。
外見的特長からそれぞれ
「ミニチュアシュナウザー、アーフェンピンシャー、ミニチュアピンシャー」
として登録されることもあったそうです。
19世紀末にはそんな状態だったミニチュアシュナウザーですが、
アメリカに渡ってしっかりと今のように固定されるにいたりました。
日本にも昭和30年代には輸入され、
現在に至ってはその人気を不動のものにしています。
ボーダーコリー
トイプードル
キャバリア
ラブラドールレトリーバー
ゴールデンレトリーバー